絵を描くのは楽しい事

絵を描くのは楽しい事

皆さんは、楽しんで絵を描いていますか?
私はちっとも楽しくないです。

昔は本当に絵が好きで、夢中でした。
楽しくて楽しくて、うまくなりたくて、
一生懸命にデッサンしました。

高校生でしたが、学校をさぼって、
美術予備校に行きました。

デッサンがもっとうまくなりたくて、
上京して日本一の予備校に行きました。

物凄く上手な人がいて、驚き、自分の実力の無さに
嘆きました。

母親に泣きながら電話をしたら、
「そんな弱音を吐くならすぐに帰ってきなさい」
叱られました。

悔しくて、泣きながらデッサンしました。
毎日毎日デッサンしました。

気が付くと、その予備校で100人中9位の位置
にいました。

東京芸大も入れるといわれました。
作品も参考作品になりました。

無事、武蔵野美術大学に合格しましたが、
予備校の先生は「来年、東京芸大を受けろ」
言われました。

当時は今みたいな少子化ではなく、競争率も半端ない
数字でした。ムサビで18倍、芸大で33倍でした。

私は「もういい」と思いました。

ムサビでも成績は優秀でした。
絵を描くのがとても楽しくて、黙々と絵を描いて
いました。

大学2年生の時の作品が100点をもらいました。
100点が出るのは4年ぶりだそうです。

この時も絵を描くのがとても楽しく没頭していました。

模写の時も、とても楽しく、仕上がった作品は
参考作品になりました。

謝礼にスケッチブックをいただきました。
模写もとても好きです。

大学3年生の頃です。
今まで適当に描いていた人たちが、就職か作家か
選ばなければならない時期に来ました。

突然絵を頑張る人が出てきたのです。
突然公募展に応募したり、教授に媚びを売ったり
したりしました。

大学院に行くためです。
絵の事など好きではなく、ただ学歴が欲しいだけです。

絵が本当に好きならば、1.2年生の時でも
絵を頑張るはずです。

実際1、2年生も頑張っていた人は今でも
作家活動をしています。

33人いて、純粋に作家活動を今でも続けているのは
私を含めて2人です。

あとは就職したり、絵を辞めてしまったり
しています。

私も就職しましたが、どうしても絵が描きたくて、
会社を辞めました。

それ以来フリーランスで絵を描いています。

私は大学院の受験の時に失敗し、大学院の聴講生
として残りました。

絵だけの点数は大学院に入っていたのですが、
論文でミスりました。

大学院時代はとても大変でした。
親からは「そんなところに行く必要はない」
言われていたので、生活費の援助を打ち切られました。

自分で生活費を稼がなくてはいけなかったです。
結構ムサビ内でバイトがいっぱいあったので、
いろいろやりました。

大学院では、教授たちもいきなり厳しくなりました。
「君たちはもう僕たちのライバルだから」
言われました。

私は、バイトで忙しく1年目はあまり
制作できませんでしたが、2年目は頑張りました。

修了制作ではF300号を描いて4徹夜しました。

この時は焦りまくって、絵を楽しむ事はできませんでした。

ただ、4徹夜したあと、お風呂に入ってすっきりした後、
「絵も洗おう」と思い、絵を洗ったところ、
完成したという達成感はありました。

ちなみにこの作品は東京都美術館で展示され、
買い手が付きました。

この達成感は絵の醍醐味なのでしょうか?
普通の「絵を描く楽しさ」とは別のものなのでしょうか?

多分、同じ事なのでしょう。焦らずに一生懸命になる事、
探求心を忘れない事。
これが、絵を楽しむ手段では
ないでしょうか?

でも私は、今は絵を楽しめないです。

画廊さんに「17年もやってきたのに、
ちっとも成長しない」
と言われたからです。

私なりに長年頑張ったつもりです。
でも、私はこれを言われてから絵を描けなくなりました。
本当にショックでした。

言われたのがおととしで、だいぶ傷も癒えました。
でも私はどうしたら、私の頑張りを認めてくれるのだろうと
考えています。

ある人からは「女性ヌードは売れない。
趣味で描く人ならいいけど。」
と言われました。

そして「しかし、モチーフが何であれ、
独自の世界観があれば売れる。
売れないのは実力不足だ」
とも言われました。

再度落ち込みました。
でも私は絵を描くことは辞めません。
好きだからです。

描いていてもあまり楽しくないですが、
それは私の没頭の仕方が足りないからです。

絵は自分との闘いです。
いや、芸術自体が自分との闘いです。

楽しくなければ、楽しくなるように工夫してみましょう。
行程がパターン化していませんか?

イメージは沸きますか?
手抜きをしていませんか?

手こずって、諦めたりしていませんか?
挑戦を忘れていませんか?

いろいろ自問自答してみましょう。

売り上げにこだわったり、認められる事にこだわったり
していると、絵は楽しくないのかもしれません。

純粋に絵を描くことを楽しんで、それが売れて、
認められるというのが幸せなパターンでしょう。

実力さえあれば、何を描いても認められるでしょう。

絵を描いたら、認められたくなります。
自然な感情です。

認められる事を否定している人は拗ねているだけです。
「自分はこれでいいんだ」と。

成功してお金が入ってくる。
それは万人の願いです。

その為には「絵を楽しく描く」事はとても大切です。
自分の世界観を作り出して、観客を魅了しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です