画家にとってプロフェッショナルとアマチュアの違いとは

画家にとってプロフェッショナルとアマチュアの違いとは

日本画の世界でも、油絵の世界でもどこの
世界でも、「プロフェッショナルと
アマチュア」
は永遠のテーマではない
でしょうか?

今回は、私のことは抜きにして、今まで
私が感じてきた事をお話します。

プロ?アマ?その①

昨年の銀座のギャラリーで個展を行った際、
となりの部屋の作家(このギャラリーは
二つ展示室があります)の人は美大卒では
なかったです。

それを「売り」にしていたのです。「美大を
出ていないけど、銀座で個展を開いて売ってる」
というのが彼のスローガンでした。

名古屋の人で、会社員なので知り合いが多く、
2年に一度のイベントとして名古屋から大勢の方
詰めかけていました。

絵はただ、小さな〇を描いただけの絵で、美術的に
重要な価値があるとは思いませんでした(私なりに)。

なかなかのマーケティングでしたが、名古屋から来た
お客様は嬉しくて、1万円ほどの安い作品を飛ぶように
買っていきました。

この作家さんは会社員なので、搬出後の翌日
から出勤するそうです。

この方は「プロ」でしょうか?

貸しギャラリーなので、もちろん賃料は払って
いるようですが、黒字になっているようです。

お客様は「絵はわからないけど、買っちゃった~」
みたいな感じで。

この作家さんは、お客様が知り合いだけなので
将来行き詰るでしょう。

本物の作家というのは、不特定多数のお客様に
絵を売らなくてはいけません。

もちろん、作家の営業力もとても重要です。
絵だけ描いて売れるということはまずないです。

プロ?アマ?その②

私の知り合いに、大きな作品(F100号)ばかり
描いている作家の人がいます。

ほとんど売れてないです。でも彼は、文化庁買い上げ
になっているし、倉敷の大原美術館にも収蔵されています。

小さい作品を描くのは嫌いだと言って描きません。
彼は別に仕事を持って作家活動をしています。
この方は「プロ」でしょうか?

プロ?アマ?その③

私の知り合いにアフリカ人のミュージシャン
がいます。自称「プロ」だそうです。

このコロナで仕事がなくなり、困っていました。
外国人なので給付金ももらえなかったみたいです。

彼にコロナ禍でもやっているライブハウスを紹介
したところ、「僕はプロなので、アマチュアの店
ではやりたくない」
とのことでした。

また、「お客様を10人集めてほしい」とライブハウス
のオーナーが言ったところ「僕が出演すると100人
以上来る」とも。

TV出演もしたようですが、ウィキペディアには
載ってません。

私だって、TV出演は2回ほどしています。出演料
もいただきました。ですが、それで「プロ」とは
思えません。

芸術家というのは、人々に感動を与えるものだし、
パワーを与えるものかもしれません。

でも高校野球などは、アマチュアですが人々を感動
させます。

一体「プロ」とは何なのでしょうか?

ある人によると「確定申告をしている人がプロ」
ということですが、それも一理あります。

絵描きなら「絵だけで生活している人」
なるかもしれませんが、有名作家でもそんな人
ほとんどいません。

それに、そこまで「プロ」の枠を狭めてしまって
いいのでしょうか?

ある人は「一つでも売れたらプロ」ということ
ですが、それは少しスノッブすぎると思います。

専業主婦が作った800円のマスコット人形が売れて
「プロ」でしょうか?(専業主婦の方、すみません)

また、業種によってもプロ・アマが違うと思います。
小説家などは、売れても会社員をしながら執筆の人
も多いと聞きます。漫画家もそうらしいです。

会社員の話が出ましたが、私は会社員はプロだと
思います。その道のプロです。

やはりプロとは、その道のスペシャリストじゃ
なければなりません。お金の問題ではないよう
に思います。

「その道のことは、何を聞いても答えられる。」
というほど、知識と経験がなければいけないでしょう。

その知識と経験があれば、たとえそれで食えなくても
「プロ」と呼ぶことが出来るのではないでしょうか?

芸術家にとって「プロ」は憧れで、だれもが
「プロ」と名乗りたいですが、自信があるなら
「プロ」と自称してもいいものではないでしょうか?

でもその時、「アマチュア」をバカにするような
発言は控えたほうがいいと思います。
誰もかれも、必死だからです。

特に絵画の分野では、収入源を絵だけで
いう人はかなり少ないでしょう。

また、「プロ」を名乗るなら、やりたくない
仕事もやらざるを得ないでしょう。

好きな絵だけを描いていたいなら、
アマチュアで問題ないように思います。

「プロ」の仕事は「凄い」と言わせる事。
それは、とても大事です。絵を描いている方、
見る人に「凄い」と言わせましょう。

それが「プロ」への第1歩のように思います。

プロフェッショナルの行動や精神力

プロフェッショナルの精神力行動
挙げてみました。

プロは、目標を達成するために目標と現実が
かけ離れていても地道に努力を続けます。

またプロは現状に甘んじる事なく、常に
向上心を持ち高みへと進化し続けます。

プロはいい意味で自分を追い込めます。
常に目標を意識し、そのためには今何をすべき
という事を真剣に考えます。

そして無駄な時間を過ごしません。

プロは強烈な自信プライドを持って、目標を
実現するためのモチベーションも持ち、辛抱強く
頑張ります。

挫折をしても、にぶつかってもスランプ
陥っても前へと進みます

プロには「不可能」という文字はありません。
「可能性」だけを信じて進みます。

自己保身に回らず、徹底的に自己と戦い現実から
逃避しません。達成した時はその余韻に浸らず、
次の目標にチャレンジします。

プロは現状に満足しません。最高の目標を達成
しても、次の目標に向かってチャレンジします。
常に進化する意識が強く、探求心があります。

プロはに裏付けされたスタイルというものを
持っています。ですので、ブレる事なく前へ進めます。

最後にプロは常にリラックスしています。
目をギラギラさせたり、がつがつと努力
したりしません。

リラックスして自然体で努力します。
また、自分を冷静にコントロールできるので、
自分の長所を伸ばしたり、短所を強化したりできます。

アマチュアとどう違うのでしょうか?

アマチュアは目標を立てても、すぐに諦めるか、
目標を下げて妥協します。

また、にぶつかった時にこれで十分
あきらめてしまいます。

あるいは、出来るための方法を考えるのではなく、
出来ない理由を見つけて、言い訳を自分や他人に
言う事で現実から逃避してしまいます。

アマチュアは目標が明確ではなく、娯楽や息抜き
貴重な時間を浪費してしまいます。

自信とプライドは持てないので、挫折した時は
そうそうに諦めてしまいます。

可能性を信じてないので立ち止まり、
十分な努力をする前に諦めてしまいます。

自己が傷つく事を恐れて、すぐに現実逃避
してしまいます。

目標を達成すると喜びの余韻にいつまでも酔って
いて、なかなか次のスタートが切れません。

例えばオリンピックなどの競技で成功すると、
燃え尽きてしまい、次のチャレンジをあきらめて
しまいます。

信念がないので、目標を達成するためのやる事が
ちぐはぐになり、右往左往したり、後退してしまう
事もあります。

アマチュアは目がギラギラしており、無茶なこと
して頑張った後には少し休憩しなければならなくなります。

まとめ

こうしてみると、プロ・アマの違いはお金ではなく、
精神的な部分が大きい事が分かりました。

実際の活動どうこうではなく、生き方みたいもの
なんだなあ、と思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です